国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R2年 問64解説

 問 題     

表は、我が国の平成 30 年の酒類の品目別輸出金額を示したものである。この表に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 品目別輸出金額が最も多い A は、単行複発酵酒に分類される。

㋑ 焼酎の中には、A と同じ主原料から製造されるものがある。焼酎は、蒸留酒に分類される。

㋒ 品目別輸出金額が 2 番目に多い B は、単発酵酒に分類される。

㋓ B を蒸留するとリキュールとなる。リキュールは、混成酒に分類される。


1.㋐
2.㋐、㋒
3.㋑
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

酒の輸出上位2つといえば、日本酒とウイスキーです。輸出国から A が日本酒、B がウイスキーと考えられます。


㋐ ですが

まず酒は醸造酒と、醸造酒を蒸留して作る蒸留酒に大別されます。そして、醸造酒における発酵形式により、単発酵:糖分+酵母 による発酵、複発酵:デンプンの糖化と酵母による発酵に大別します。日本酒は、1つのタンクで複発酵が並行して進行する「並行複発酵」により作られます。「単行」ではありません。㋐ は誤りです。

㋑ は妥当です。
日本酒の原料は米です。米焼酎もあります。焼酎は蒸留酒に分類されます。

㋒ ですが
B はウイスキーです。蒸留酒に分類されます。「単発酵酒」ではありません。㋒ は誤りです。

㋓ ですが
蒸留酒に果実、薬草・香草などの香り成分を溶かし込んで造る混成酒をリキュールと呼びます。ウイスキーを蒸留するとリキュールになるわけではありません。リキュールが混成酒に分類される、という記述は妥当です。混成酒は、醸造酒や蒸留酒を基にしてつくられる酒です。㋓ は誤りです。


以上より、正解は 3 です。

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