問 題
2 種類の粉体 A 及び B の粉体層について、図 1 に示すように、種々の垂直応力 (σ) を加えた状態で可動セルを水平方向に引っ張ることでせん断試験を行った。得られたせん断応力 (τ) の値を σ に対してプロットした結果を図 2 に示す。
以下の記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。ただし、τ と σ の間にはクーロンの式が成立するものとする。
- クーロンの式 τ = μ・σ + C
- μ:内部摩擦係数、C:付着力 (いずれも定数)
- 粉体 A は粉体 B よりも安息角が大きい。
- 粉体 A を造粒するとグラフの傾きが大きくなる。
- 粉体 B は粉体 A よりも付着力が強い。
- 粉体 B に滑沢剤を適量添加すると内部摩擦係数が大きくなる。
- 粉体 B は粉体 A よりもオリフィスからの流出速度が大きい。
正解.1, 5
解 説
選択肢 1 は妥当です。
図2より、粉体 A の方が傾きも y 切片も大きいです。つまり 内部摩擦係数も、付着力も 粉体 A の方が大きいと読み取れます。摩擦係数、付着力 大きい → 粉体 A は、よりさらさらしていない と考えられます。すると安息角は大きくなります。
選択肢 2 ですが
造粒すればよりころころさらさらです。すると傾きは小さくなると考えられます。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
y 切片がより小さい値なので、粉体 B の方が付着力が小さいと読み取れます。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
滑沢剤を適量添加すれば、よりさらさらなので、内部摩擦係数は「小さく」なります。選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は妥当です。
オリフィスは、薄い壁に開けた流体を流す小さな穴のことです。粉体 B の方がさらさらなので、壁に開けた小さな穴からさらさら~っとより速く流出していきます。
以上より、正解は 1,5 です。
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