薬剤師国家試験 第109回 問30 過去問解説

 問 題     

オステオカルシンのグルタミン酸残基の γ – カルボキシ化を促進するのはどれか。1 つ選べ。

  1. メナテトレノン
  2. エルカトニン
  3. カルシトリオール
  4. テリパラチド
  5. イプリフラボン

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

オステオカルシンは、骨芽細胞が生産する骨基質タンパク質です。ビタミン K 依存性タンパク質です。具体的には、グルタミン酸残基を γ – カルボキシル化する酵素の活性発現にビタミン K が必要です。

メナテトレノン(グラケー)は、ビタミン K2 製剤です。骨芽細胞活性化により骨形成を促進します。


以上より、正解は 1 です。


ちなみに選択肢 2 ですが

エルカトニンは、カルシトニン製剤の一種です。破骨細胞に作用して骨吸収を抑制します。疼痛除去にも効果が認められているのが特徴です。

選択肢 3 ですが
カルシトリオールは、ビタミン D 受容体を刺激し、腸管からのカルシウム吸収を促進します。

選択肢 4 ですが
テリパラチド(フォルテオ(毎日)、テリボン(週一回))は、遺伝子組換え副甲状腺ホルモン誘導体です。この薬は、骨芽細胞の働きを高める骨形成促進剤です。作用点は 副甲状腺ホルモン受容体です。

選択肢 5 ですが
イプリフラボンは、骨に直接作用して骨吸収を抑制するとともに、エストロゲンのカルシトニン分泌促進作用を増強することで骨吸収を抑制します。


類題 101-62 骨粗しょう症治療薬
https://yaku-tik.com/yakugaku/101-062/

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