薬剤師国家試験 第109回 問16 過去問解説

 問 題     

対象集団について、ある一時点における疾病の有無と要因の保有状況を調査し、その関連を明らかにする疫学研究手法はどれか。1 つ選べ。

  1. 症例対照研究
  2. 縦断的研究
  3. 介入研究
  4. コホート研究
  5. 横断的研究

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

ある一時点において、複数の対象を比較調査するのが、横断的研究です。「ある一時点」がキーワードといえます。ちなみに、縦断的研究が、時間経過による変化を調査する研究のことです。

症例対照研究と横断的研究の違いがよくわからなくなるかもしれませんが、症例対照研究は、疾病の原因を過去にさかのぼって調べる方法といえます。要因暴露の時点が過去である点が違いです。

例として「妊娠経験」と「疾病」の関係を考える場合であれば、横断的研究は「疾病を今持っているかどうか」と「今妊娠しているかどうか」でわけて考えます。症例対照研究では「疾病を今持っているかどうか」と「過去に妊娠したことがあるかどうか」でわけて考えるということです。


以上より、正解は 5 です。

類題 97-126 横断的研究
https://yaku-tik.com/yakugaku/97-126/

コメント