薬剤師国家試験 第108回 問184 過去問解説

 問 題     

双極性障害の病態と治療に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 躁病相が認められない場合がある。
  2. 睡眠障害が認められる。
  3. 進行すると記憶障害が認められる。
  4. 躁病相では、オランザピンによる治療が有効である。
  5. うつ病相では、イミプラミンの単独治療が推奨される。

 

 

 

 

 

正解.2, 4

 解 説     

選択肢 1 ですが
双極性障害には、躁病相が認められます。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は妥当です。

選択肢 3 ですが
進行すると記憶障害ということはありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は妥当です。
本試験時点において、気分安定薬としてバルプロ酸あるいはリチウム、抗精神病薬としてアリピプラゾール、オランザピンなどが、躁病相に対して用いられています。

選択肢 5 ですが
イミプラミンは、三環系抗うつ薬の1つです。三環系抗うつ薬による単剤治療というのは、あまり聞き覚えがないのではないでしょうか。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2,4 です。

参考 病態・薬物治療学まとめ うつ病、双極性障害の病態生理、治療薬、注意点

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