問 題
吸入粉末剤に関する記述として、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 定量噴霧式である。
- 固体粒子のエアゾールとして吸入する。
- 噴射剤が充填されている。
- 容器は、通例、密封容器とする。
- ネブライザーが適用される。
解 説
本試験時点であれば、吸入粉末剤の代表例としてイナビルを連想し、服薬指導を思い出せれば、かなり容易に判断できたのではないでしょうか。
吸入剤は、エアゾール剤の類似製剤です。
エアゾール剤とは、医薬品の溶液、懸濁液などを、同一容器内のガスの圧力により噴出して用いるようにしたもののことです。局所に直接投与することで、初回通過効果の回避、投与量の節約といった効果が期待できるのが特徴です。吸入後、口腔内に残存した薬剤による副作用を回避するため、薬剤によっては、うがいを忘れないことが重要です。
代表的なエアゾール剤の類似製剤が、吸入剤です。吸入剤は更に、吸入粉末剤、吸入液剤、吸入エアゾール剤に分類されます。
吸入粉末剤とは
医薬品を、固体粒子のエアゾールとして吸入する製剤です。
吸入液剤とは
ネブライザーと呼ばれる吸入器具を用いることで適用する液状の吸入剤です。
吸入エアゾール剤とは
容器に充てんしたガスと共に一定量の有効成分を噴霧する、噴霧式吸入剤です。
以上をふまえ、選択肢を検討します。
選択肢 1 ですが
吸入エアゾール剤についての記述です。選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 は妥当です。
吸入粉末剤に関する記述です。
選択肢 3 ですが
噴射剤は、エアゾール製品で中身を噴射させるために利用するガスです。エアゾール剤や、吸入エアゾール剤に充填されています。
選択肢 4 ですが
吸入粉末剤は、通常、密閉容器です。「密封」容器ではありません。選択肢 4 は誤りです。エアゾール剤についての記述であれば妥当でした。
選択肢 5 ですが
ネブライザーを用いるのは、吸入「液剤」です。吸入粉末剤ではありません。選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 2 です。
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