薬剤師国家試験 第108回 問8 過去問解説

 問 題     

基原が根皮の生薬はどれか。1つ選べ。

  1. ボタンピ
  2. ケイヒ
  3. コウボク
  4. オウバク
  5. トチュウ

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

基原とは、薬用部位のことです。選択肢の生薬は全部、皮っぽいんですよね。。。生薬学の実習でやった鑑定を思い出して、選べたら嬉しい問題です。

ボタンピが正解です。ボタンピの薬用部分が根皮です。他の選択肢の薬用部分は樹皮です。ボタンピの主要成分はペオノールです。駆瘀血(くおけつ)作用があり、婦人薬として知られる桂枝茯苓丸などに用いられています。

ケイヒの薬用部分は樹皮です。
主要成分はシンナムアルデヒドです。

コウボクの薬用部分は樹皮です。
半夏厚朴湯が代表的処方です。

オウバクの薬用部分は樹皮です。
主要成分はベルベリンです。構造が直近で既出です。(107-10)。

トチュウは、トチュウの樹皮を用部にする生薬であり、リグナンを含有します。(102-110)。
・トチュウの豆知識:主要成分のグッタペルカ → カメラの貼り革 部分や、歯医者で用いられる柔らかいもの などの成分でもあります。トチュウは、天然ゴムの産出木としても知られています。

以上より、正解は 1 です。

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