薬剤師国家試験 第108回 問7 過去問解説

 問 題     

メソ体でないのはどれか。1つ選べ。

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

まず、環状化合物で対称性を判断しやすい、選択肢 1,2,5 に注目します。対称面を考えることで、選択肢 1,5 はメソ体であるとすぐにわかるのではないでしょうか。選択肢 1,5 のように対称面がないことから、選択肢 2 はメソ体ではありません。

選択肢 3 ですが
Fischer 投影式になおすことができるように問題文の構造式が与えられています。Fischer 投影式では、ある炭素の置換基を偶数回入れ替えても、立体は変わりません。そこで2回入れ替えてみると対称面が見つかります。元と変わらない立体配置において、対称面があり、メソ体ということです。従って、元もメソ体と判断できます。


選択肢 4 については
立体を各不斉炭素について読み取りましょう。すると、下図のように見ることで、左側が R、右側が S です。

2つ不斉炭素がある場合 S,R に対する R,S がメソ体です。(R,R や S,S であれば、メソ体ではありませんでした)。従って、選択肢 4 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。
類題 105-9
参考 有機化学まとめ ラセミ体とメソ化合物

コメント