薬剤師国家試験 第107回 問82 過去問解説

 問 題     

以下の説明文に該当するのはどれか。1つ選べ。

厚生労働省において、2025 年を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるような仕組みを構築することを推進している。

  1. 地域包括ケアシステム
  2. 地域医療情報システム
  3. 地域連携クリニカルパス
  4. 健康サポート薬局
  5. かかりつけ薬局

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

選択肢 1 は妥当です。
地域における「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」の5つのサービスを、一体的に提供できるケア体制を構築しようというのが地域包括ケアシステムです。ここでいう「地域」とは日常生活圏域を指します。おおむね 30 分以内に駆けつけられる場所を想定しています。「地域包括支援センター」が地域住民の介護や医療に関する相談窓口としての役割を担います。(103-87)。

選択肢 2 ですが
地域医療情報システムは、地域住民,医療関係者が病院情報の入手や連携のために利用する情報システムのことです。

選択肢 3 ですが
地域連携クリニカルパスとは、急性期から回復期、在宅までの切れ目ない円滑な医療提供体制の実現を目指し、治療を受けるすべての医療機関で共有する治療計画のことです。

選択肢 4,5 ですが
健康サポート薬局は、患者が継続して利用するために必要な機能及び個人の主体的な健康の保持増進への取組を積極的に支援する機能を有する薬局です。厚生労働大臣が定める一定基準を満たしている薬局として、かかりつけ薬剤師・薬局の機能に加えて、市販薬や健康食品に関することはもちろん、介護や食事・栄養摂取に関することまで気軽に相談できる薬局のことです。(106-80)。かかりつけ薬局は、患者さんにとって身近な薬局のことです。

以上より、正解は 1 です。

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