薬剤師国家試験 第102回 問320-321 過去問解説

 問 題     

下記の医薬品を卸売販売業者の担当者が納品に来たので、薬剤師が薬局のカウンターにおいて検収を行った。なお、薬局は、向精神薬営業者に関して別段の申し出はしていないものとする。

  • セレギリン塩酸塩錠2.5mg
  • アムロジピン錠5mg
  • アミオダロン塩酸塩錠100mg
  • メチルフェニデート塩酸塩錠10mg
  • フルニトラゼパム錠2mg
  • ペンタゾシン塩酸塩錠25mg
  • トリメブチンマレイン酸塩100mg(要指導医薬品)

問320

薬局における検収関連業務のうち、適切でないのはどれか。2つ選べ。

  1. 伝票に記載されている納品先を確認した。
  2. 納品された医薬品の使用期限を確認した。
  3. 同じ医薬品を複数購入時、製造番号が異なるものが含まれていたが受け取った。
  4. 法律に定められた譲受証を必要とするものはなかったので交付しなかった。
  5. 納品を終了した医薬品をカウンターの上に置いて、3時間後の昼休みに収納した。

問321

検収した医薬品のその後の取扱いに関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。

  1. 検収した医薬品を、麻薬を保管している金庫に入れた。
  2. 要指導医薬品を来局者の手に取りやすい場所に陳列した。
  3. 毒薬に相当する医薬品を無施錠で陳列した。
  4. 過剰在庫となった向精神薬を向精神薬卸売業者に返品した。
  5. 親に頼まれて来局した小学生に毒薬を販売した。

 

 

 

 

 

正解.
問320:4, 5
問321:4

 解 説     

問320

選択肢 1 ~ 3 は
正しい記述です。これは実習時の検収業務を思い出すとよいと思います。

選択肢 4 ですが
セレギリンが覚せい剤原料なので譲受証が必要です。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
セレギリンが覚せい剤原料なので、鍵のかかる場所に保管しなければなりません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 4,5 です。

問321

選択肢 1 ですが
麻薬と覚せい剤原料は、同じ場所に保管してはいけません。よって、選択肢 1 は不適切です。

選択肢 2 ですが
要指導医薬品は、鍵をかけた場所か、来客者の手の届かない所に陳列する必要があります。
よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
毒薬は、ウブレチドなどを思い出すとよいのですが、専用の鍵のかかる場所に保管します。無施錠での陳列は、明らかに不適切です。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 4 は、正しい記述です。

選択肢 5 ですが
毒薬・劇薬は、14 歳未満への販売・交付が禁じられています。
よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 4 です。

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