問 題
ある薬局で採用予定の医薬品は口腔内崩壊(OD)錠で、5mg、10mg、20mg、40mgの4規格が存在する。取扱い方法を検討するため当該医薬品のインタビューフォームを確認したところ、以下に示すデータが記載されていた。
このデータの解釈及び対応として適切なのはどれか。2つ選べ。選択肢中、特に規格を示さないときは4規格に共通するものとする。
- 室温で60%RHを越えない場合PTPシート包装で3年間安定に保管できる。
- 25℃/75%RHで、アルミ袋(乾燥剤入り)で6ヶ月間安定に保管できる。
- 無包装状態で25℃/60%RHで、3ヶ月では硬度が低下する。
- 25℃/50%RHの条件では、無包装状態でも光には比較的安定である。
- OD錠20mgは、プラスチックボトル(乾燥剤入り)で40℃/75%RHで6ヶ月間外観変化はないが、含量は低下する。
正解.2, 4
解 説
規格が4種類ある医薬品として、例えばオルメサルタンを連想するとイメージがわきやすいかもしれません。
選択肢 1 ですが
長期保存試験の結果を見れば、5mg が「24 ヶ月まで変化なし」で、かつ、36 ヶ月までを現在試験継続中とわかります。「3 年間(=36 ヶ月)安定に保管できる」と言い切ることは、5mg について、このデータからはいえません。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 は妥当な記述です。
加速試験の結果より、40 ℃、75% RH 、アルミ袋で 6 ヶ月間変化なしとわかっています。温度がよりマイルドな 25 ℃、75% RH でも変化なく、安定に保管できると考えられます。
選択肢 3 ですが
25 ℃、60% RH での長期保存試験では、無包装状態での試験を行っていません。より湿度が高く過酷な 25 ℃、75% RH では硬度が 3 ヶ月で低下していますが、ここから 25 ℃、60% RH での硬度低下の有無は判断できません。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は妥当な記述です。
苛酷試験の光の部分からわかります。
選択肢 5 ですが
含量低下について読み取れる部分はありません。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 2,4 です。
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