薬剤師国家試験 第105回 問183 過去問解説

 問 題     

粒子が関係する日本薬局方一般試験法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. レーザー回折・散乱法による粒子径測定法は、単色光ビームを利用するため、液中に分散した試料は測定できない。
  2. 注射剤の不溶性微粒子試験法は、注射剤中の不溶性異物の有無を調べる検査法である。
  3. 吸入剤の送達量均一性試験法は、吸入剤から生成するエアゾールの微粒子特性を評価する方法である。
  4. 粉体の粒子密度測定法は、通例、気体置換型ピクノメーターを用いて、粉末状医薬品又は医薬品原料の粒子密度を測定する方法である。
  5. 点眼剤の不溶性微粒子試験法は、点眼剤中の不溶性微粒子の大きさ及び数を試験する方法である。

 

 

 

 

 

正解.4, 5

 解 説     

選択肢 1 ですが
分散試料についても測定できます。よって、選択肢 1 は誤りです。第十七改正日本薬局方第一追補により新規追加されました。

選択肢 2 ですが
注射剤及び輸液中の不溶性微粒子とは、これら製剤中に意図することなく混入した、気泡ではない容易に動く外来性、不溶性の「微粒子」です。肉眼では確認できない大きさです。肉眼で確認できる大きさは「異物」です。こちらは不溶性異物試験法で確認します。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
放出される薬物量の均一性を評価する試験です。「微粒子特性評価」ではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4,5 は妥当な記述です。
ピクノメーターとは、特製のガラスフラスコです。

以上より、正解は 4,5 です。

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