問 題
中耳炎に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 中耳炎は鼻炎、咽頭炎に続いて発症することが多い。
- 急性中耳炎は成人に好発し、耳痛と耳漏が主症状である。
- 急性中耳炎では、軽症でも初期から抗菌薬を投与する。
- 慢性中耳炎の主な起因菌は肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラクセラ・カタラーリスである。
- 慢性中耳炎の主症状は、耳漏と難聴である。
正解.1, 5
解 説
中耳は、鼓膜から奥のことです。中耳炎になると、鼓膜の奥に膿がたまり、はれます。急性中耳炎はあらゆる年代でおきますが、3ヶ月から3歳程度が好発時期です。原則、鎮痛剤を投与し、自然回復を期待します。主な原因菌は、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌などのそこらへんにいつもいっぱいいる菌です。以上を踏まえ、各選択肢を検討します。
選択肢1は、正しい記述です。
選択肢 2 ですが
成人ではなく、3ヶ月から3歳程度が好発です。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
耐性菌の問題もあり、使用のメリットが大きいと考えられる急性中耳炎を繰り返す患者などに対してのみ抗菌剤使用が推奨されます。軽症でも初期から投与するという記述は誤りであると考えられます。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
モラクセラ・カタラーリスは、幼児の肺炎の三大原因菌の一つです。中耳炎の主な起因菌では、ありません。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢5 は、正しい記述です。
以上より、正解は1,5 です。
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