国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H28年 問86解説

 問 題     

前庭器官に関する次の記述の㋐、㋑、㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「平衡感覚は、前庭器官によって受容される。頭を振ったり回転させたりするときに発生する回転加速度は、 ㋐により受容される。エレベーターの始動時や停止時に体験するような重力などの直線加速度の変化は、耳石器によって受容される。水平方向の加速度を受容する耳石器は㋑と呼ばれる。耳石器には㋒の結晶でできた耳石が存在し、加速度の受容に重要な役割を果たしている。」

㋐  ㋑  ㋒
1.蝸 牛  卵形囊  水酸化カルシウム
2.蝸 牛  球形囊  炭酸カルシウム
3.半規管  卵形囊  水酸化カルシウム
4.半規管  卵形囊  炭酸カルシウム
5.半規管  球形囊  水酸化カルシウム

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

㋐ ですが
回転加速度を受容するのは「半規管」です。蝸牛は、鼓膜と耳小骨から伝えられた音波の振動を電気信号に変える働きがあります。㋐ は「半規管」です。正解は 3 ~ 5 です。

㋑ ですが
卵形嚢は、前後左右の加速を感知します。球形嚢は垂直方向の直線加速を感知します。㋑ は「卵形嚢」です。正解は 3 or 4 です。

㋒ ですが
耳石器の耳石は「炭酸カルシウム」の結晶です。

以上より、正解は 4 です。

コメント