国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H28年 問45解説

 問 題     

生体関連物質 A 〜 D に関する記述 ㋐ 〜 ㋓ のうち妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ フルクトース1、6ービスリン酸はカルボニル基を含む A の構造式で表され、アルドラーゼにより逆アルドール反応を受ける。
㋑ スクアレンはトリテルペンであり B の構造式で表され、ゲラニル二リン酸の二量化により生成する。
㋒ ピリドキシンはピリジン骨格を有する C の構造式で表され、リン酸化と還元を受けピリドキサールリン酸が生成する。
㋓ 葉酸はプテリジン骨格を有する D の構造式で表され、テトラヒドロ葉酸は窒素原子を利用して一炭素化合物(C1 化合物)の輸送体として機能する。

1.㋐,㋑
2.㋐,㋒
3.㋐,㋓
4.㋑,㋒
5.㋒,㋓

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ は妥当な記述です。

㋑ ですが
スクアレンは「ファルネシルニリン酸(C15)」の二量化により生成されます。ちなみに、ゲラニルニリン酸(C10)+ イソペンテニル二リン酸(C5)で、ファルネシルニリン酸が生成されます。よって、㋑ は誤りです。

㋒ ですが
ピリドキシンはアルコール型、ピリドキサールはアルデヒド型です。従って、「酸化」とリン酸化を受けて生成です。よって、㋒ は誤りです。

㋓ は妥当な記述です。

以上より、正解は 3 です。

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