容量分析法とは、通常は滴定と呼ばれる分析法です。すなわち、分析対象物質の溶液に、標準液を添加し、反応が完結する点(当量点)までに要した標準液の体積により分析対象物質の量を知る分析法です。容量分析法は、大きく2つに分類されます。1つ目は直接法、2つ目は間接法です。
直接法とは
標準試薬を用いて行う標定です。標準試薬(固体)と標準液(液体)の組み合わせで行う滴定です。
間接法とは
ファクターが既知の標準液を用いて行う標定です。標準試薬(液体:ファクターが既知)と標準液(液体)の組み合わせで行う滴定です。
ファクターとは濃度の補正係数のことです。例えば、1mol/L の硫酸 があったとします。実際にはこの硫酸を、正確に1Lとっても、100% 硫酸というわけではないので 0.998 mol しかなかったとします。この時、0.998 を、ファクターといいます。通例 0.970 ~ 1.030 になるように調製します。
滴定の種類により、中和滴定、非水滴定、沈殿滴定、酸化還元滴定、キレート滴定などに分類されます。それぞれの原理などについては後の項で詳しく説明します。
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