生物学的半減期

生物学的半減期は、消失半減期 や、単に半減期 とも呼ばれます。T1/2 という記号で表されます。半減期とは、投与直後の血中薬物濃度 C0 が、半分の血中薬物濃度 C0 /2 になるまでの時間です。

原則として、線形1-コンパートメントモデルを考えるため薬物の消失速度は1次反応です。そのため、半減期は薬物により、一定の値です。つまり、Co → Co /2になるまでの時間と、Co /2 → C0 /4 になる時間や、C0 /4 → C0 /8 になる時間は、どれも同じ時間であるということです。半減期に関する重要な公式は、『T1/2  = ln2/ke ≒ 0.7/ke』 です。ln2 については、0.7 と考えて問題ありません。

※「ln」2 と書いた場合は、底が e です。自然対数を意味します。一方「log」2 と書いた場合は、底が 10 です。常用対数を意味します。log2 は、0.3 と考えれば問題ありません。

ちなみに「生物学的」という言葉がつく理由ですが、「放射性物質の半減期」を考える時に、物理学的半減期(だんだん崩壊していき、物理的に減少する時間)と、生物学的半減期(だんだん代謝を受け、体外へ排出される時間)の両方を考えるからです。それ以外の場合では、単に半減期と呼ばれることも多いです。

以上です。

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