ペントースリン酸経路

ペントースリン酸回路とは、細胞質内で進行するグルコース-6-リン酸 (以下、G6P) を出発点とし、リボース-5-リン酸 等の 5 炭糖 及び NADPH を生成する回路です。

できた 5 炭糖は、ホスホリボシルピロリン酸(PRPP)となり、ヌクレオチド(糖+塩基+リン酸 DNAやRNA の構成単位) の原料として用いられます。PRPP の構造は、以下になります。

ヌクレオチドのうち、プリンヌクレオチド (塩基が A,G) の生合成は、PRPP に N 原子を、グルタミンから置換させる反応から始まって合成されます。一方、ピリミジンヌクレオチド(塩基が T,C) の生合成は、グルタミン+アスパラギン酸でオロト酸を準備しておき、PRPP と縮合させていく流れで合成されます。

NADPH は、還元剤です。
脂肪酸やステロイドの合成、過酸化物の無害化 など、様々な反応に用いられます。還元剤なので「酸素を奪う」、「水素を与える」、「電子を与える」のどれかを行う物質です。

ペントースリン酸回路について学ぶ意義は、グルコースの多様な役割を知ることといえます。すなわちグルコースが、解糖系などの代謝を通じてエネルギーをがっつり作る原料としてだけでなく、ペントースリン酸回路を通じて核酸の原料や、還元剤 も作っている という点が重要です。

(雑感ですが、炊いた米 を食べた時の テンションの上がり方、体力の回復の仕方、及び その持続時間が他の食べ物でカロリーをとった時とは全然違うんですが、これは、吸収のスピードもふまえて考えるとペントースリン酸回路の生成物の観点から理解できるような気が、してきました。注!個人の雑感です。単に白飯好きなだけ?)

ひっかかりやすいポイントとしては、この回路では ATP は生成されません。意識して、覚えておくとよいです。

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