問 題
3歳男児。急性白血病で化学療法を施行中であるが、感染症治療のため、以下の処方せんが発行された。
問200
この処方せんの疑義照会について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ノルフロキサシン小児用錠は粉砕投与できない。
- スクラルファート細粒と同時投与するとノルフロキサシン小児用錠の効果が減弱することがある。
- イトラコナゾール内用液はノルフロキサシン小児用錠と併用禁忌なので、テルビナフィン塩酸塩錠へ変更すべきである。
- イトラコナゾール内用液は空腹時の服用が推奨される。
- アセトアミノフェンシロップはノルフロキサシン小児用錠の効果を増強させる。
問201
以下の表は、処方された薬物の物性を示したものである。薬物間相互作用が予想される組合せはどれか。2つ選べ。
正解.
問200:2, 4
問201:1, 4
解 説
問200
選択肢 1 ですが
ノルフロキサシン小児用錠は、粉砕投与できないということはありません。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 は、その通りの記述です。
選択肢 3 ですが
この組み合わせは、投与禁忌ではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は、その通りの記述です。
選択肢 5 ですが
このような効果増強は見られません。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 2,4 です。
問201
薬物間相互作用が予想されるのは、スクラルファートとノルフロキサシンです。それを、1~4から見つける必要があります。
選択肢 1 ですが
pKa に大きな幅があることから、構造式に x や y が含まれるスクラルファートであると判断することができると考えられます。
次に、選択肢 2 ですが
log P が2つあるため、光学異性体の存在するイトラコナゾールであると判断することができます。
選択肢 3 は、特徴がないため、とばします。
最後に選択肢 4 ですが
pKa が2つあるため、2段階に解離するような構造に注目すると、ノルフロキサシンには、NH と、COOH があることから、選択肢 4 はノルフロキサシンであると判断することができると考えられます。
以上より、正解は 1,4 です。
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