問 題
薬物の生体膜輸送についての記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 単純拡散による輸送速度は薬物濃度差に比例するが、促進拡散及び能動輸送では飽和性が見られる。
- 単純拡散による輸送は生体エネルギーを必要としないが、促進拡散及び能動輸送では生体エネルギーを必要とする。
- 単純拡散及び促進拡散の場合、薬物の濃度勾配に従って輸送されるが、能動輸送では濃度勾配に逆らって輸送される場合がある。
- 能動輸送はトランスポーターを介して起こるが、単純拡散及び促進拡散にはトランスポーターは関与しない。
- 単純拡散及び促進拡散の場合、構造類似体の共存による影響は受けないが、能動輸送では影響を受ける場合がある。
正解.1, 3
解 説
選択肢 1 は、正しい記述です。
選択肢 2 ですが
生体エネルギーを要するのは、能動輸送です。促進拡散では、生体エネルギーは必要ありません。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 は、正しい記述です。
選択肢 4 ですが
促進拡散には、トランスポーターが関与します。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが
構造類似体の共存を受けるとは、輸送にトランスポーター(担体)が関与していると読みかえる事ができます。促進拡散は、トランスポーターが関与しており、構造類似体の影響を受けるといえます。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 1,3 です。
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