薬剤師国家試験 第99回 問160 過去問解説

 問 題     

ホルモン関連薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. チアマゾールは、ペルオキシダーゼを阻害し、甲状腺ホルモンの産生を抑制する。
  2. トリロスタンは、3β-ヒドロキシステロイド脱水素酵素を阻害し、コルチゾールの産生を促進する。
  3. ゴナドレリンは、副腎皮質を刺激し、糖質コルチコイドの産生を促進する。
  4. テルグリドは、ドパミンD2受容体を遮断し、プロラクチン遊離を抑制する。
  5. オキシトシンは、子宮平滑筋を収縮させ、分娩を誘発する。

 

 

 

 

 

正解.1, 5

 解 説     

選択肢 1 は、正しい記述です。

選択肢 2 ですが
トリロスタン(デソパン)は、アルドステロン合成阻害剤です。コルチゾールの産生を促進するわけではありません。(ちなみに、アルドステロン、コルチゾールは共に副腎皮質ホルモンの一種です。)よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
ゴナドレリンは、LH-RH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)です。下垂体に作用します。副腎皮質では、ありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
テルグリドは、D2 受容体刺激薬です。D2 遮断薬では、ありません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は、正しい記述です。

以上より、正解は 1,5 です。

参考 薬理学まとめ ホルモンの分泌異常に用いられる代表的な治療薬

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