薬剤師国家試験 第99回 問15 過去問解説

 問 題     

抗ウイルス活性を示すサイトカインはどれか。1つ選べ。

  1. インターフェロンα(IFN-α)
  2. インターロイキン2(IL-2)
  3. エリスロポエチン(EPO)
  4. 腫瘍壊死因子α(TNF-α)
  5. 顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

選択肢 1 は、正しい記述です。
インターフェロンとは、免疫系や炎症の調節を行うサイトカインの一種です。抗ウイルス活性をもちます。

選択肢 2 ですが
インターロイキンとは、白血球により分泌されるサイトカインの一種です。その中で、インターロイキン2は、T 細胞、B 細胞、NK 細胞などを活性化させる作用を持ちます。抗ウイルス活性を示すとは、証明されていません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
エリスロポエチンは、腎臓で作られる赤血球の産生を促進するホルモンです。抗ウイルス活性を示すとは、証明されていません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
腫瘍壊死因子 α (TNF – α:Tumor Necrosis Factor)は、固形がんに対し出血性の壊死を生じさせる物質として発見されたサイトカインです。抗ウイルス活性を示すとは、証明されていません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
顆粒球コロニー刺激因子とは、顆粒球産出の促進を行うサイトカインの一種です。抗ウイルス活性を示すとは、証明されていません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

参考 生化学まとめ 代表的なサイトカインとその役割

コメント