薬剤師国家試験 第98回 問337 過去問解説

 問 題     

法律に基づいた医薬品の管理及び取扱いに関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。

  1. フェンタニルクエン酸塩注射液とメチルフェニデート塩酸塩錠を、鍵のかかる同一の保管庫で保管した。
  2. 麻薬施用者が、疾患の治療を目的としてジアセチルモルヒネ散を施用した。
  3. 1%のコデインリン酸塩水和物散を、麻薬保管庫に保管しなかった。
  4. スキサメトニウム塩化物注射液を、劇薬用の冷所保管庫に保管した。
  5. セレギリン塩酸塩錠を、他の医薬品と区別して覚せい剤保管庫に保管した。

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

フェンタニルクエン酸は、麻薬です。メチルフェニデート塩酸塩錠は、第一種向精神薬です。麻薬以外の他の医薬品等を一緒に入れることはできません。※覚せい剤は、麻薬保管庫で一緒に保管できます。選択肢 1 は誤りです。

麻薬施用者とは、病気などの治療を目的として麻薬を施用するもののことです。ジアセチルモルヒネとは、ヘロインのことです。ジアセチルモルヒネは、何人も施用してはなりません。(麻取法第12条)よって、選択肢 2 は誤りです。

1%のコデインリン酸は麻薬ではありません。よって、選択肢 3 は適切です。

スキサメトニウム塩化物水和物は、規制区分が毒薬です。よって、劇薬用に保管するのは誤りです。選択肢 4 は誤りです。

セレギリンは、覚せい剤原料です。薬局内の鍵をかけた場所に保管する必要があります。他の医薬品と区別する必要はありません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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