薬剤師国家試験 第98回 問28 過去問解説

 問 題     

コリンエステラーゼを可逆的に阻害するのはどれか。1 つ選べ。

  1. アトロピン
  2. カルバコール
  3. エドロホニウム
  4. ブチルスコポラミン
  5. プラリドキシム (PAM)

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

アトロピンは、抗コリン薬です。ムスカリン受容体に結合することで、受容体を遮断する薬です。コリンエステラーゼには作用しません。

カルバコールは、コリン作動薬の一つです。コリンエステラーゼに分解されにくいという特徴があります。

エドロホニウムは、持続時間の短い、コリンエステラーゼ阻害薬です。重症筋無力症の診断に使用されます。

ブチルスコポラミン(ブスコパン)は、4級アンモニウム塩である、抗コリン薬です。4級アンモニウム化することにより、血液脳関門の透過性を低め、中枢性の副作用を軽減した薬物です。胃腸など、内臓のけいれん性の痛みをとるお薬です。

プラリドキシムは、コリンエステラーゼ賦活薬です。コリンエステラーゼ阻害薬による中毒の、特異的解毒剤として用いられます。

以上より、正解は 3 です。
類題 104-246247
参考 薬理学まとめ 副交感神経に作用する薬 

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