薬剤師国家試験 第98回 問17 過去問解説

 問 題     

毒素型食中毒を引き起こす菌はどれか。1つ選べ。

  1. Clostridium perfringens
  2. Salmonella enterica serovar Enteritidis
  3. Staphylococcus aureus
  4. Vibrio parahaemolyticus
  5. Campylobacter jejuni

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

毒素型食中毒とは、食品内で細菌が産生した毒素を摂取して起こる食中毒です。代表的な原因菌は、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌などです。

Clostridium perfringens とは、ウェルシュ菌です。嫌気性桿菌で、腸内細菌叢の主要な構成菌であることが多いです。ウェルシュ菌による食中毒は、毒素型ではありません。選択肢 1 は誤りです。

Salmonella enterica serover Enteritidis とは、サルモネラ菌の一種である腸内菌です。試験としては、サルモネラとだけわかれば十分です。サルモネラ菌による食中毒は、代表的な感染型の食中毒です。選択肢 2 は誤りです。

Staphylococcus aureus とは、黄色ブドウ球菌です。代表的な毒素型食中毒の原因菌です。

Vibrio parahaemolyticus とは、腸炎ビブリオです。主に海水中に生息し、魚介類などを食べることにより感染します。感染型の食中毒の原因菌です。選択肢 4 は誤りです。

Campylobacter jejuni とは、カンピロバクターの一種です。肉などの摂取に伴い感染します。感染型の食中毒の原因菌です。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

参考 衛生薬学まとめ 食中毒の種類

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