薬剤師国家試験 第97回 問312-313 過去問解説

 問 題     

薬局における医薬品の取扱いについて、以下の問に答えよ。

問312

患者が亡くなったので、その家族から当該薬局で調剤した以下の薬剤を処分してほしいと申し出があった。当該薬局で廃棄する場合に都道府県知事に届け出なければならない医薬品はどれか。1つ選べ。

  1. コデインリン酸塩散1%
  2. アミオダロン塩酸塩錠
  3. フェンタニル貼付剤
  4. メチルフェニデート塩酸塩錠
  5. トリアゾラム錠

問313

メチルフェニデート塩酸塩錠に当てはまり、かつ、トリアゾラム錠に当てはまらないのはどれか。1つ選べ。

  1. 保管は、業務に従事する者が実地に盗難防止に必要な注意をしている場合以外は、鍵をかけた施設内で行わなければならない。
  2. 廃棄は、焼却、酸・アルカリ等による分解、希釈、他の薬剤との混合等、回収が困難な方法で行わなければならない。
  3. 卸売業者から譲り受けたときは、品名(販売名)・数量、譲り受けの年月日、譲り受けの相手方の営業所等の名称・住所を記録し、2年間保存しなければならない。
  4. 一定数量以上の盗難、紛失等が生じたときは、速やかに都道府県知事に届け出なければならない。

 

 

 

 

 

正解.
問312:3
問313:3

 解 説     

問312

コデインリン酸塩散 1% は、劇薬です。

アミオダロン塩酸塩錠は、毒薬です。

フェンタニル貼付剤は、劇薬、麻薬です。

メチルフェニデート塩酸塩錠は、劇薬、向精神薬です。

トリアゾラムは、向精神薬です。

廃棄する場合に、都道府県知事に届け出が必要なのは、麻薬です。

以上より、正解は 3 です。

問313

メチルフェニデート塩酸塩錠は、劇薬、第 1 種向精神薬です。トリアゾラムは、第 3 種向精神薬です。

保管は、共に、業務に従事する者が実地に盗難防止に必要な注意をしている場合以外は鍵をかけた施設内で行わなければなりません。よって、選択肢 1 は誤りです。

廃棄は、共に、焼却、酸・アルカリ等による分解、希釈、他の薬剤との混合等回収が困難な方法で行わなければなりません。よって、選択肢 2 は誤りです。

第 1 種及び、第 2 種向精神薬は、譲り受けを受けたときは、品名(販売名)・数量、譲り受けの年月日、譲り受けの相手方の営業所等の名称・住所を記録し、2年間保存しなければなりません。第 3 種向精神薬については、記録義務はありませんが譲受けについて記録し、定期的に在庫確認をすることが望ましいとされています。

向精神薬は、一定数量以上の盗難、紛失等が生じたときは、速やかに向精神薬事故届けにより、薬務課又は所管の保健所に届けなければなりません。よって、選択肢 4 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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