問 題
製剤化に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 乾式顆粒圧縮法は、水分や熱に対して不安定な薬物を錠剤化するのに適する。
- 糖衣コーティングは、フィルムコーティングと比較して工程に要する時間が短い。
- 滴下法による軟カプセル剤の製造では、薬物の充てんとカプセル被膜の形成が同時に行われる。
- 凍結乾燥法で注射剤を製造する場合、賦形剤を添加することはできない。
正解.1, 3
解 説
乾式顆粒圧縮法とは、薬剤及び添加剤の混合物を、適当な方法で圧縮成形する製造法です。特徴として、水を使用しない点が挙げられます。そのため、乾燥工程も必要がありません。よって、水分や熱に対して不安定な薬物の錠剤化に適します。
糖衣コーティングとは、フィルムコーティングの上から、砂糖の皮膜をほどこした錠剤です。糖衣のコーティングの分だけ、より時間がかかります。よって選択肢 2 は誤りです。
※参考)それぞれの長所を兼ね備えた錠剤コーティング技術について
http://www.ssp.co.jp/corporate/csr/coating/(エスエス製薬。CSR活動)
滴下法とは、二重ノズルの内側のノズルからカプセル内容液が、外側からカプセル皮膜液が流れるような、軟カプセルの製造法です。薬物の充てんと、カプセル皮膜の形成が同時に行われます。
製剤総則によれば、凍結乾燥注射剤は、有効成分及び賦形剤などの添加剤を注射用水に溶解し、無菌ろ過し、直接の容器に充てんした後に凍結乾燥するか又は、、、とあります。よって、賦形剤を添加することができないわけではないので、選択肢 4 は誤りです。
以上より、正解は 1,3 です。
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