問 題
PRTR制度に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 産業廃棄物の不法投棄を防止するためのものである。
- PRTR法で定められている第一種指定化学物質及び第二種指定化学物質は、ともにPRTR制度の対象である。
- 対象化学物質の届出排出先として、事業所における埋立処分の割合が最も大きい。
- 国際的な対応として、バーゼル条約が発効している。
- 対象化学物質のうち、届出排出量・移動量が最も多い化学物質はトルエンである。
正解.5
解 説
PRTR制度とは、有害性が疑われる化学物質の流通、環境への排出量などを把握し、集計・公表する仕組みです。よって、産業廃棄物の不法投棄を防止するためのもの、という制度とはいえないので、選択肢 1 は誤りです。
PRTR 制度の対象製品の要件は、対象化学物質(第一種指定化学物質)を一定割合以上含有する製品です。第二種指定化学物質は PRTR 制度の対象ではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。
対象化学物質の排出先としては、大気、及び事業所外への移動が大きな割合を占めています。事業所における埋め立て処分は小さな割合しか占めていません。よって、埋め立て処分の割合が最も大きくはないので、選択肢 3 は誤りです。
バーゼル条約とは、有害廃棄物の国際移動を規制する条約のことです。PRTR 制度は、規制を行う制度ではありません。国際的な対応として、バーゼル条約が発行しているとはいえません。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 はその通りの記述です。
ちなみに上位2物質は トルエン、キシレンです。例年この2物質は変動が見られません。(平成22年時点)
以上より、正解は 5 です。
ちなみに、PRTRデータに関しては、環境省がまとめています。PRTRデータというテキストに貼られたリンク先を参照下さい。
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