薬剤師国家試験 第97回 問117 過去問解説

 問 題     

遺伝子に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. 点突然変異の結果、コードされるアミノ酸が変化するものをナンセンス変異とよぶ。
  2. DNAの相同組換えを利用し、特定の遺伝子を破壊したノックアウトマウスを作製できる。
  3. 一塩基多型(SNP)は、薬物代謝酵素活性の個体差の原因となることがある。
  4. 複数の遺伝子を体細胞に導入することで、多能性を獲得した幹細胞を人工的に作製できる。
  5. 糖尿病や動脈硬化症などの生活習慣病は、通常、多遺伝子性疾患である。

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

ナンセンス変異とは、塩基の挿入などにより、アミノ酸のコドンが終始コドンへと変わってしまう変異のことです。よって、選択肢 1 は誤りです。

ちなみに、選択肢の記述のような、コードされるアミノ酸が変化する変異は、ミスセンス突然変異と呼ばれます。さらに、読み枠がずれてしまうような、フレームシフト突然変異と呼ばれる変異もあります。これは、塩基の挿入、欠失によって生じます。

その他の選択肢は、その通りの選択肢です。

以上より、正解は 1 です。

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