薬剤師国家試験 第97回 問60 過去問解説

 問 題     

次の抗うつ薬のうち、緑内障を合併している患者に使用できるのはどれか。1 つ選べ。

  1. イミプラミン塩酸塩
  2. アミトリプチリン塩酸塩
  3. フルボキサミンマレイン酸塩
  4. アモキサピン
  5. マプロチリン塩酸塩

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

緑内障を合併していることから、抗コリン作用を持つ薬は使用できません。

イミプラミン、アミトリプチリン、アモキサピンは、三環系抗うつ薬です。抗コリン作用があります。

マプロチリンは四環系抗うつ薬です。三環系に比べれば軽いのですが、やはり抗コリン作用があり、緑内障患者に使用できません。

フルボキサミンマレイン酸塩は、SSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)です。セロトニンの再取り込みを選択的に阻害する薬です。抗コリン作用による副作用がないため、緑内障患者にも使用することができます。

以上より、正解は 3 です。
類題 104-296297
参考 病態・薬物治療学まとめ うつ病、双極性障害の病態生理、治療薬、注意点

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