薬剤師国家試験 第97回 問15 過去問解説

 問 題     

抗原抗体反応を利用した測定法でないのはどれか。1つ選べ。

  1. ラジオイムノアッセイ(RIA)によるホルモンの定量
  2. 酵素免疫測定法(ELISA)によるサイトカインの定量
  3. 赤血球凝集反応による血液型判定
  4. ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法によるDNAの検出
  5. ウエスタンブロット法によるタンパク質の検出

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

ラジオイムノアッセイ(RIA:radio immunoassay)とは、放射性同位元素を利用した、抗原抗体反応による微量な抗原の測定法です。

酵素免疫測定法(ELISA:enzyme-linked immunosorbent assay)とは、酵素反応に基づく発色や発光を利用した、抗原抗体反応による微量な抗原の測定法です。

赤血球凝集反応とは、赤血球どうしが互いにくっついて固まりをおこすことです。赤血球表面の抗原に対する抗体が、複数の赤血球表面抗原と結合することによりおこります。抗原抗体反応の一種です。

ポリメラーゼ連鎖反応(PCR:polymerase chain reaction)とは、DNAの増幅法です。酵素反応であり、抗原抗体反応ではありません。

ウエスタンブロット法とは、電気泳動により分離したタンパク質を膜に転写し、タンパク質に対する抗体を用いて検出する手法のことです。

以上により、正解は 4 です。

参考 生化学まとめ 免疫反応を用いた分析法

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