問 題
52 歳女性。非小細胞肺がん。以下の処方箋を持ってかかりつけ薬局を訪れた。

患者の今回の処方と薬歴情報から、薬物治療に対する評価と指導計画について適切なのはどれか。2 つ選べ。
- 今回の処方薬は、化学療法施行後に開始された薬剤である。
- 血小板減少による発熱が出現していた可能性がある。
- 下痢症状が出現しても自然に治まることを伝える。
- 発疹、皮膚の乾燥やかゆみが出現する可能性があることを伝える。
- 服用忘れに気づいた日は、翌日の決められた時間に 2 回分を服用することを伝える。
正解.1, 4
解 説
選択肢 1 は妥当です。
化学療法により正常な細胞にもダメージを与えるため、副作用軽減のための処方であったと考えられます。
選択肢 2 ですが
「血小板」減少による発熱ではなく、「好中球」減少によると考えられます。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
アフィチニブ投与 1 週間程度をピークに生じる下痢がよく知られています。薬歴の内容に止瀉薬が含まれていないことから、下痢の副作用は現状見られていないと考えられます。
下痢が発現した際には、早期対応により重い下痢を避けられることが知られており、止瀉薬 (ロペラミド) を直ちに服用します。「下痢症状が出現しても自然に治まることを伝える」のは不適切です。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は妥当です。
皮膚症状の対策は保湿剤塗布です。
選択肢 5 ですが
「2 回分服用」してはいけません。選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 1,4 です。
類題 108-344
https://yaku-tik.com/yakugaku/108-344/

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