問 題
症例対照研究の特徴として、正しいのはどれか。2 つ選べ。
- まれな疾患の研究には適していない。
- バイアスが生じやすい。
- 多数のアウトカムを扱うことができる。
- 後ろ向き研究である。
- 大きなサンプルサイズが必要である。
正解.2, 4
解 説
症例対照研究とは、ある疾病をもつ患者群ともたない患者群に対して、特定の要因への暴露状況を調査・比較することで要因と疾病の関連を評価する研究手法のことです。別名後ろ向き研究とも呼ばれます。
選択肢 1 ですが
今後いつ起きるかわからないまれな疾患の研究に対して、後ろ向き研究は適しています。選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 は妥当です。
「思い出しバイアス」が、生じやすい代表的バイアスです。「絶対さんまはここ 1 年食べてない!」と言っても、気づかずに弁当で何度も食べてた、とかありそうですよね。
選択肢 3 ですが
多数のアウトカムを扱うとは、治療や介入の効果を評価する際、単一の結果だけでなく、死亡率、再入院率、QOL(生活の質)、特定検査値の変化など、複数の「結果(アウトカム)」を同時に考慮・分析・評価することです。できないわけではないですが「症例対照研究の特徴」とはいえないと考えられます。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は妥当です。
症例対照研究の別名です。
選択肢 5 ですが
小さなサンプルサイズでも可能です。選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 2,4 です。

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