薬剤師国家試験 第110回 問182 過去問解説

 問 題     

粘膜に適用する製剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。

  1. バッカル錠は、咀嚼により、有効成分を放出する口腔用錠剤である。
  2. 点鼻粉末剤には、通例、密閉容器が用いられる。
  3. 点眼剤の非水性溶剤には、通例、植物油が用いられる。
  4. 眼軟膏剤に含まれる粒子の最大粒子径は、通例、150 μm 以下である。
  5. 坐剤の油脂性基剤として、マクロゴールが用いられる。

 

 

 

 

 

正解.2, 3

 解 説     

選択肢 1 ですが
バッカル錠は、ほほと歯茎の間に静置し、口腔粘膜から吸収させる錠剤です。「咀嚼により、有効成分を放出する」ではありません。選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2 は妥当です。

密閉容器は、固体の侵入を防ぐことができる容器です。


選択肢 3 は妥当です。

点眼剤についての記述です。


選択肢 4 ですが

粒子径 150 μm 以下は「懸濁性注射剤の粒子」です。選択肢 4 は誤りです。

ちなみに
眼軟膏剤に含まれる粒子の最大粒子径は、通例「75」μm 以下です。


選択肢 5 ですが

マクロゴールは水溶性基材です。「油脂性」基材ではありません。選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 2,3 です。

類題 106-53
https://yaku-tik.com/yakugaku/106-053/

類題 98-51
https://yaku-tik.com/yakugaku/98-051/

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