問 題
抗血小板薬に関する記述として、正しいのはどれか。2 つ選べ。
- シロスタゾールは、ADP P2Y12 受容体を遮断することで、血小板内サイクリック AMP (cAMP) 濃度を増加させる。
- オザグレルは、アデノシン A2 受容体を遮断することで、血小板内 Ca2+ 濃度の上昇を抑制する。
- ベラプロストは、プロスタノイド IP 受容体を刺激することで、血小板内 cAMP 濃度を増加させる。
- サルポグレラートは、セロトニン 5 – HT2 受容体を遮断することで、血小板内 Ca2+ 濃度の上昇を抑制する。
- プラスグレルは、ホスホジエステラーゼⅢ (PDE Ⅲ) を阻害することで、血小板内 cAMP 濃度を増加させる。
正解.3, 4
解 説
選択肢 1 ですが
シロスタゾールは、ホスホジエステラーゼ阻害により作用する抗血小板薬です。ADP P2Y12 受容体の遮断はチクロピジン、クロピドグレル、プラスグレル、チカグレロル等が該当します。選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
オザグレルは、トロンボキサン (TX:thromboxane) 合成酵素阻害薬です。アデノシン A2 受容体遮断ではありません。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 は妥当です。
プロスタグランジン I2 誘導体製剤であるベラプロストについての記述です。
選択肢 4 は妥当です。
サルポグレラートは、5 – HT2 遮断薬です。
選択肢 5 ですが
プラスグレルは、ADP P2Y12 受容体遮断薬です。ホスホジエステラーゼⅢ阻害ではありません。選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 3,4 です。

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