問 題
評価対象医薬品 A は比較対照医薬品 B と比べて追加的有用性が示されており、費用効用分析を行うこととなった。分析の結果、増分費用効果比 (ICER) は「200 万円／QALY」であった。
分析結果の記述として、正しいのはどれか。1 つ選べ。
- A に切り替えず B を使用する場合、1 QALY 当たり 200 万円の費用を削減できる。
- B を使用して A と同等の QALY を得るには、200 万円の費用の追加が必要である。
- A に切り替えず B を使用することによって、1 QALY の減少に伴い、200 万円の費用の削減ができる。
- B から A に切り替える場合、1 QALY 当たり 200 万円の費用を削減できる。
- B から A に切り替えることによって、1 QALY を追加的に得るのに 200 万円の費用の追加が必要である。
正解．5
解 説
【QALY の基礎知識】
QALY は、Quality – adjusted life year の略です。最大限の QOL で、１年生きることを、１QALYとして、１QALY 改善するために必要な追加費用を求めて分析を行います。QOL は Quality of Life の略です。
分析結果が 200 万円/QALY と出ているので「B → A にすることで、1QALY 改善のために 200 万円 必要」となります。改善は「追加的に得る」と言い換えられます。
以上より、正解は 5 です。
ちなみにですが
分析結果を計算させる出題も十分考えられるため、与えられた表から計算できるようにしておきましょう。 B → A で費用が 2 億 → 3 億なので、差額が 1 億円です。QALY は 10 → 60 なので、+50 です。1 億円 ÷ 50 = 200 万円/QALY です。
参考 薬物治療の経済評価手法
https://yaku-tik.com/yakugaku/hk-2-3-4/
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