薬剤師国家試験 第110回 問112 過去問解説

 問 題     

甲状腺ホルモン (T3、T4) はヨウ素を含むアミノ酸誘導体であるが、アミノ酸から直接作られるのではない。甲状腺濾胞における生合成過程では、タンパク質のチログロブリンが前駆物質となる。

下図は、甲状腺濾胞において T3、T4 が作られるまでに、チログロブリンが移動する流れを示したものである。チログロブリンは甲状腺濾胞上皮細胞で作られてからコロイド中に分泌され、再び甲状腺濾胞上皮細胞に取り込まれ、最終的に T3、T4 が濾胞外に分泌される。

図中の1~5のうち、チログロブリンのヨウ素化反応が行われる場所はどれか。1 つ選べ。

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

過去問等で類題が見られず、当てずっぽうで選ぶことになってもしょうがない問題と思われます。チログロブリンのヨウ素化反応が行われるのは、選択肢 3 のコロイドです。


以上より、正解は 3 です。

ちなみにですが
濾胞細胞間には豊富な毛細血管が走っており、血中から 甲状腺濾胞細胞へのヨウ素取り込みはナトリウム・ヨウ素共輸送体 (NIS)、 濾胞細胞からコロイド側へのヨウ素移動は ベンドリン というトランスポータを介して、それぞれ輸送されます。

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