薬剤師国家試験 第110回 問67 過去問解説

 問 題     

特発性肺線維症の治療に用いられるのはどれか。1 つ選べ。

  1. アベマシクリブ
  2. インターフェロン アルファ
  3. ゲフィチニブ
  4. ピルフェニドン
  5. ブレオマイシン

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

選択肢 1 ですが
アベマシクリブは、サイクリン依存性キナーゼ (CDK) 4 及び CDK 6 に対し選択的阻害作用を有する経口投与可能低分子化合物です。乳がん治療薬です。特発性肺線維症の治療には用いられません。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
インターフェロン アルファは抗ウイルス治療薬等として用いられます。特発性肺線維症の治療には用いられません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
ゲフィチニブは、上皮増殖因子受容体 (EGFR) チロシンキナーゼ選択的阻害薬です。肺がん治療薬です。特発性肺線維症の治療には用いられません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は妥当です。
ピルフェニドンは、特発性肺線維症等の治療に用いられる抗線維化薬です。

選択肢 5 ですが
ブレオマイシンは、抗腫瘍抗生物質です。金属イオンを補因子としてキレートし、分子状酸素を活性化することでフリーラジカルを作って DNA を損傷すると考えられています。特発性肺線維症の治療には用いられません。選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 4 です。

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