問 題
53 歳男性。以前から、A 病院内科で高血圧症、脂質異常症、糖尿病、胃潰瘍、腰痛症に対して治療を受けており、症状は安定していた。
最近、仕事のストレスのためか気分が落ち込むことが多く、食欲不振、不眠などが続くため、B心療内科を受診した。うつ病と診断され、処方箋を持って、かかりつけの薬局を訪れた。
問272
かかりつけ薬剤師が処方監査した際、心療内科と内科の処方薬剤の中に併用禁忌の組合せがあるため、疑義照会を行うこととなった。その疑義照会の原因となる薬剤はどれか。1 つ選べ。
- ニフェジピン徐放錠
- シンバスタチン錠
- メトホルミン塩酸塩錠
- ファモチジン口腔内崩壊錠
- チザニジン錠
問273
前問の薬剤を選択した理由に最も深く関係する機序はどれか。1 つ選べ。
- 胃内 pH の上昇
- 小腸 CYP3A4 発現量の増加
- 小腸 P – 糖タンパク質発現量の増加
- 肝 CYP1A2 の阻害
- 肝 CYP3A4 の阻害
正解.
問272:5
問273:4
解 説
問272
問 273 とまとめて解説します。
問273
チザニジンが、CYP 1A2 により代謝されるので、フルボキサミンと併用禁忌です。フルボキサミンによりCYP 1A2 が阻害されるため、併用により薬効が過剰になることを避けます。
以上より、問 272 の正解は 5 です。
問 273 の正解は 4 です。
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