薬剤師国家試験 第109回 問191 過去問解説

 問 題     

白内障に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。

  1. 硝子体が混濁する疾患の総称である。
  2. 先天性と後天性とに大別できる。
  3. 副腎皮質ステロイド性薬の長期投与により、発症を抑制できる。
  4. 治療に用いる点眼薬として、ピレノキシンとグルタチオンがある。
  5. 加齢による白内障では、点眼薬の投与により混濁が消失する。

 

 

 

 

 

正解.2, 4

 解 説     

選択肢 1 ですが
白内障は、水晶体の混濁する疾患です。硝子体は水晶体と網膜の間にあり、コラーゲン繊維と水でできた眼球の大半を占めている透明な組織です。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は妥当です。
加齢に伴い、80 歳以上はほぼ発症するので、後天性の方が多い原因です。

選択肢 3 ですが
ステロイド性薬の長期投与に伴う副作用の 1 つとして、白内障が知られています。飲み薬よりも目薬使用の方が発生する可能性は高くなります。「ステロイド性薬の長期投与により、発症を抑制」するわけではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は妥当です。
白内障治療点眼薬についての記述です。

選択肢 5 ですが
加齢による白内障に対する点眼薬は、白内障進行を抑制しますが、水晶体の混濁が消失するわけではありません。選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 2,4 です。

コメント