問 題
経口投与する薬物について、食事により量的バイオアベイラビリティは変わらないが、速度的バイオアベイラビリティが低下するのはどれか。2 つ選べ。
- アセトアミノフェン
- セファクロル
- リボフラビン
- フェニトイン
- インドメタシン ファルネシル
解 説
103-41 が類題です。聞き慣れない用語で問われており、答えづらい問題だったと思われます。選択肢 3,5 が誤りと判断できれば十分という印象です。
選択肢 1 は妥当です。
アセトアミノフェンのインタビューフォームによれば、糖分の多いあん、クラッカー、ゼリーや炭水化物を多く含む食事とともに服用した場合、炭水化物と複合体を形成してアセトアミノフェンの初期吸収速度が減少する。吸収量は変わらないが、急速な効果を望む場合は、これらとともに服用しない方がよい です。
選択肢 2 は妥当です。
ケフラールカプセルのインタビューフォームによれば、食事量が多い場合には吸収が遅れ、血中濃度のピーク値がやや低くなるが、軽食の場合にはほとんどその影響は認められなかった。なお、AUC は食事量が多い場合でも変わらなかった とのことです。
選択肢 3 ですが
リボフラビンは担体飽和が知られています。そのため、食事により「量的バイオアベイラビリティが低くなる」ので誤りと判断したい選択肢です。
選択肢 4 ですが
アレビアチン錠 のインタビューフォームによれば、特に食事の影響について記述ありません。難溶性なので、食後投与で吸収増大し、量的アベイラビリティが変化すると考えられます。選択肢 4 は誤りと思われます。
選択肢 5 ですが
インドメタシンファルネシルは脂溶性です。そのため、食後投与で 胆汁酸の可溶化作用により吸収増大します。つまり、量的アベイラビリティが変化します。選択肢 5 は誤りと判断したい選択肢です。
以上より、正解は 1,2 です。
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