薬剤師国家試験 第109回 問69 過去問解説

 問 題     

下図の 1 ~ 5 は、既存薬 X を対照とした新薬 Y の非劣性を検討した 5 つの臨床試験の結果について、両群の差の 95% 信頼区間を示したものである。

あらかじめ設定された非劣性マージンが -Δ のとき、両側 5% 水準で非劣性が結論づけられるのはどれか。1 つ選べ。

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

既存薬 X があって、新薬 Y が「X より劣ってない」ことの検討をしています。例えば降圧薬とすると、既存役 X は 血圧を 10 下げた、Y は血圧を 15 下げた → 5 だけ新薬が優る といったデータを集めた臨床試験が 5 つある ということです。

一例として、実験データから 5 だけ差がある とわかっても、ばらつきがあるので、ある程度の幅をとり「95% の確率で 3 ~ 7 の差があるといえる」といった評価をします。この「95% の確率で、どの範囲に含まれるか」を、ひげ付きバー が示しています。

結論が出せるデータは、ーΔ をまたがないものです。つまり、選択肢 2,3,5 は誤りです。


選択肢 1 ですが

既存薬 X が優る 方に偏っているデータなので、非劣性を示すことができていません。選択肢 1 は誤りです。


以上より、正解は 4 です。

類題 98-298299 新規降圧薬の非劣性検討試験
https://yaku-tik.com/yakugaku/98-298/

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