問 題
68歳女性。急性閉塞隅角緑内障疑いで経過観察中。3日前から頻尿と尿意切迫感がみられるようになり、これに伴い夜眠れないことが多くなり、内科を受診した。検査結果は以下のとおりである。
尿所見:蛋白 (-)、糖 (-)。沈渣に赤血球1~4/1視野、白血球1~4/1視野、細菌 (-)。腹部超音波検査で残尿を認めない。
この患者の尿路症状改善に対する治療薬について、医師から薬剤師に相談があった。提案すべき薬物として、適切なのはどれか。1つ選べ。
- レボフロキサシン水和物
- アルプラゾラム
- プロピベリン塩酸塩
- タムスロシン塩酸塩
- ビベグロン
正解.5
解 説
選択肢 1 ですが
レボフロキサシンは、ニューキノロン系抗菌薬です。感染による尿路症状ではないと考えられるため、選択肢 1 は適切ではありません。
選択肢 2 ですが
アルプロゾラムは、ベンゾジアゼピン系抗不安薬です。尿路症状改善には不適切と考えられます。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
プロピベリンは、過活動膀胱症候群などに対して用いられる抗コリン薬です。閉塞性緑内障に対して用いるべきではありません。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
タムスロシンは、前立腺肥大症に用いられます。提案すべきと判断できる情報は見られません。選択肢 4 は誤りです。
以上より、正解は 5 です。
ちなみに
ビベグロン(ベオーバ)は、過活動膀胱治療薬です。選択的 β3 アドレナリン受容体アゴニストです。
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