薬剤師国家試験 第108回 問333 過去問解説

 問 題     

65歳女性。体重 50kg。深在性真菌症のためボリコナゾールを点滴にて投与開始した。投与開始7日後の維持投与量は3mg/kgで1日2回点滴静注している。血中濃度を測定したところ、平均血中濃度は1.25μg/mLを推移していた。

治療効果が得られていることから、担当医は経口投与への変更を予定しており、投与量の相談を受けた。

12時間間隔での経口投与を提案する場合の1回あたりの投与量(mg)として、最も近い値はどれか。1つ選べ。

ただし、ボリコナゾールの全身クリアランスは0.2L/h/kg、本患者のバイオアベイラビリティは75%とする。

  1. 100
  2. 150
  3. 200
  4. 300
  5. 400

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

Css = (D/τ)/CL を使います。(最重要公式です!)

・Css = 1.25 (mg/L)
・τ = 12(h)
・0.2 に 50kg をかけて、CL = 10 (L/h)

以上3つの数値を公式に代入して、整理すれば

(D/12) = 12.5 です。


経口投与で、バイオアベイラビリティが 0.75 なので、D = 投与量 × 0.75 となります。これをふまえて、選択肢の数値を代入していけば、投与量は 200 です。

以上より、問 333 の正解は 3 です。

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