薬剤師国家試験 第108回 問191 過去問解説

 問 題     

加齢性黄斑変性(加齢黄斑変性)の病態と薬物治療に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 水晶体の混濁により、視機能が低下する。
  2. 喫煙は危険因子の1つである。
  3. 失明に至ることはまれである。
  4. 薬物治療の対象となるのは、萎縮型である。
  5. 薬物治療には、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の阻害薬が用いられる。

 

 

 

 

 

正解.2, 5

 解 説     

選択肢 1 ですが
眼圧上昇 → 緑内障(ただし、正常眼圧の場合も多くある)、水晶体混濁 → 白内障、網膜中心部(黄斑)に出血やむくみ → 加齢性黄斑変性 です。記述は白内障についてです。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は妥当です。

選択肢 3 ですが
初期症状として、中心部がゆがんで見えます。進行期間は人それぞれですが、失明に至ることもあります。決してまれとはいえないので、選択肢 3 は誤りと考えられます。

選択肢 4 ですが
加齢性黄斑変性は、大きく萎縮型と滲出(しんしゅつ)型があります。萎縮型はゆっくり進行し、滲出(しんしゅつ)型に移行することがあります。治療対象となるのは滲出(しんしゅつ)型です。萎縮型ではありません。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は妥当です。

以上より、正解は 2,5 です。

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