薬剤師国家試験 第108回 問55 過去問解説

 問 題     

皮膚表面に微細な針で小孔を形成することにより、高分子薬物の経皮吸収性を改善する手法はどれか。1つ選べ。

  1. マイクロニードル
  2. イオントフォレシス
  3. エレクトロポレーション
  4. ソノフォレシス
  5. ジェットインジェクション

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

微細な針で小孔という字面から、素直に選べばマイクロニードルを選べると思われます。その他の選択肢の用語について、本問の演習をきっかけにおさえておきましょう。

選択肢 1 は妥当です。
マイクロニードルについての記述です。

選択肢 2 ですが
イオントフォレシスは、電気エネルギーによりイオン性薬物の経皮吸収を促進させる方法です。「微細な針で小孔形成」ではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
エレクトロポレーションは、電気穿孔法とも呼ばれる、電気パルスで細胞膜に孔をあけ物質を導入する手法です。細胞の形質転換法の一種としてよく知られています。「微細な針で小孔形成」ではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
ソノフォレシスは、超音波を用いて吸収促進させる方法です。「微細な針で小孔形成」ではありません。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
ジェットインジェクションは、液体に圧力をかけ、ジェット流として噴出させて皮下注入させる方法です。針なし注射針に用いられる注入法です。「微細な針で小孔形成」ではありません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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