問 題
56歳女性。10年前に高血圧と糖尿病と診断され、本日、以下の処方が記載された処方箋を薬局に持参した。
患者から、医療費の負担をなるべく小さくしたいので、後発医薬品に変更できないか薬剤師に相談があった。しかし、処方箋の「変更不可」欄には両処方ともチェック(✓)が記載されていた。
処方医に相談したところ、後発医薬品が先発医薬品と同等の有効性と安全性及び品質を有している根拠を説明することになった。
問274
薬剤師の後発医薬品に関する説明内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- 動物を用いた薬力学的試験が実施されています。
- 溶出試験や含量均一性試験が実施されています。
- ヒトを被験者とする相対的バイオアベイラビリティが測定されています。
- ヒトでの第Ⅰ~第Ⅲ相試験が実施されています。
- 市販後調査が実施されています。
問275
この処方医に説明するときに提示する、後発医薬品と先発医薬品の生物学的同等性を規定する薬物動態パラメーターはどれか。2つ選べ。
- 分布容積
- 最高血中濃度
- 消失半減期
- 平均滞留時間
- 血中濃度時間曲線下面積
正解.
問274:2, 3
問275:2, 5
解 説
問274
めちゃくちゃよくあるー!と、さけんでしまう設定でした。
後発医薬品の生物学的同等性の審査においては、有効成分の確認試験、含量規格、純度試験、溶出試験などが行われます。これらの試験を通して「先発医薬品と同じ有効成分を同量含有し、純度、不純物の程度も同じレベルで、製剤の薬物動態も同様であること」を確認します。(99ー76)。
以上より、選択肢 2,3 が妥当です。
問275
生物学的同等性の評価法に関しては、AUC、及び Cmax を生物学的同等性評価パラメータとします。(98-267)。以上より、正解は 2,5 です。
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