薬剤師国家試験 第106回 問43 過去問解説

 問 題     

薬物が血漿と組織に分布するとき、分布容積を表す式はどれか。1つ選べ。ただし、血漿容積を Vp、組織容積を Vt、薬物の血漿中濃度を Cp、薬物の組織中濃度を Ctとする。

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

まず、大文字の V は volume の略です。体積です。C は concentration の略です。濃度です。添字の小文字は p が plasma:血漿、t が tissue:組織 の略です。

薬物が血漿と組織に分布するとあるので、投与量を D とおけば、D = 血漿中の薬物量 + 組織中の薬物量 です。液体中に溶けている物質の量は「体積 × 濃度」で表されます。式にすれば、D = (Vp × Cp) + (Vt  × Ct)・・・(1) と表すことができます。

そして、分布容積 V = D/Cp です。これは定義であり、基礎知識です。(1)の式を、定義における D の所に代入すれば、V = Vp + Vt × Ct /Cp です。

以上より、正解は 2 です。

コメント