薬剤師国家試験 第105回 問340 過去問解説

 問 題     

58歳男性。糖尿病で近医にてインスリン治療を継続している。前回と同じ内容の処方箋を持って薬局を訪れた。

残薬を確認したところ、インスリン注射液の残薬はないが、使用可能な注射針が13本自宅にあるとのことであった。薬剤師が注射針の必要数を計算したところ、処方量が不足していることに気付いた。

注射時に空打ちで2単位使用する。医師に提案する追加すべき注射針数(1袋7本入り)として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

  1. 29袋
  2. 31袋
  3. 35袋
  4. 48袋
  5. 50袋

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

薬局実習で正にこういう計算をしたと思います。注射針、数えるのが大変だった記憶がある人もいるのではないでしょうか。

まず、処方1に注目します。
1日3回、1回3単位+空打ち2単位 なので、1回5単位です。従って、1日15単位使用します。インスリンアスパルト「300単位」 が 「3 キット」なので、全部で 900 単位です。900 ÷ 15 = 60 日分とわかります。

同様に処方2に注目すると
全部で 600 単位で、1日10単位なので、やはり 60 日分の処方です。

インスリンキットを使用する際、1回で針を1本使います。
1日3回の処方1と、1日1回の処方2を合わせれば、1日「4回」です。つまり、1日4本針を使います。60 日分なので 4 × 60 = 240 本必要です。

自宅に 13 本あり、処方で 4 袋= 28 本出ているため、合わせて 41 本です。240 – 41 = 199 本不足しています。199 ÷ 7 = 28 あまり 3 なので、追加すべき注射針は 29 袋です。

以上より、正解は 1 です。

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