薬剤師国家試験 第105回 問147 過去問解説

 問 題     

医薬品の製造販売の承認拒否事由として、適切でないのはどれか。1つ選べ。

  1. 申請に係る医薬品が、その申請に係る効能、効果を有すると認められないとき。
  2. 申請に係る医薬品が、その効能、効果に比して著しく高価格であるとき。
  3. 申請に係る医薬品が、その効能、効果に比して著しく有害な作用を有することにより、医薬品としての使用価値がないと認められるとき。
  4. 申請に係る医薬品の性状又は品質が、保健衛生上著しく不適当なとき。
  5. 申請者が、申請に係る医薬品に関する製造販売業の許可を受けていないとき。

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

法律上「承認拒否事由」として列挙されていますが、それを知らない前提で、その場で考えて判断する問題と考えられます。

選択肢 1 は妥当です。
効能・効果がないのになんで承認するんだ、という話です。

選択肢 2 は適切ではありません。
承認後、類似薬の有無、新規性の有無、外国平均価格との比較等を経て薬価が決まります。

選択肢 3 は妥当です。
使用価値がないのになんで承認するんだ、という話です。

選択肢 4 は妥当です。
保健衛生上著しく不適当な性状、品質のものを承認しちゃってどうするんだ、という話です。

選択肢 5 は妥当です。
そこらへんの素性が不明だがめちゃくちゃ医薬品作りがうまい人がいたとして、この人が作った薬を承認し、医療保険制度に組み入れるか、という話です。製造販売業の許可を申請者が受けていないのであれば、まず許可とりなさい、ということで承認拒否するのが妥当と考えられます。

以上より、正解は 2 です。

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